名称:湯殿山総本寺 大日坊 瀧水寺
【庄内三十三観音 第九番札所】
湯殿山は【伊勢・熊野】と並ぶ日本三大霊場のひとつで「言わず語らずの山」と言われ、古くより厳しい戒律に守られていた。湯殿山大日坊は大同2年(807年)に弘法大師の開基により開創された。正しい寺名は【湯殿山瀧水寺金剛院】という。年代を重ねるにつれ湯殿山流戒律の修行場、そして多数の信者を導く講堂を合わせた仏閣、即ち大日坊という本坊が出来た。大阪城落城以前には間口46間の大伽羅が建立され、大日坊は湯殿山大権現(大日如来)を安置し全国の信仰を集めて降盛を極めた。また、湯殿山は住時女人禁制の山で雪深く参拝が難所の霊場であったため、老人・女人を哀れんだ弘法大師は大網の聖地に湯殿山の秘仏を勧請し、大日坊はすべての人たちの礼拝所となり「女の湯殿山」として全国から参拝者が訪れた。江戸時代、春日局の力添えで大日堂が再建され、また徳川四天王と呼ばれた庄内藩主 酒井家からも多大な寄進を受けた記録が存在する。仁王門は鎌倉時代建立といわれ、仁王門では国内最古である。徳川家寄進の数多くの拝領品などが数多く拝観でき、金剛界大日如来が家光公より奉納され、大日坊は徳川家全国七ヶ寺の一別當祈願寺として定められた。
本 堂
・胎蔵界 大日如来…無限の慈悲の広がりを象徴。母親の母胎のようにすべての森羅万象が大日如来の中に包み込まれている。
ご利益【現世安穏/所願成就】
・大黒天…七福神の一人、渡来した神様。
ご利益【五穀豊穣/子孫愛育/出世開運/商売繁盛】
・弁財天…七福神の一人、天女の姿をしており吉祥天とともに古くから日本での信仰されている。
ご利益【金運/技芸上達/縁結び/出世】
真如海上人
真如海上人は朝日村越中山に生まれ、純真な性格の持ち主として育ち、幼少の頃より仏教の教に心をひかれ、 青年時代よりは仏門に帰依出家し一生を捧げました。弱肉強食の不平等社会を仏国楽土たらしめ衆生をすくうことを誓願なされ、 湯殿山大権現を信仰し本寺大日坊を拠点として各方面の教化につとめ、寺を建て慈悲を施して社会福祉につとめられたため、 徳望一世に高く生き仏として多くの人々より尊ばれました。
一世行人を誓い生身のまま土中に入定するまで七十余年の長い間この難行苦行をつみ重ね日本一の即身仏となられました。
ご利益【交通事故、病気平癒、手術成功、合格学問成就、良縁子授け】
変化百体観音
約四百年前、庄内藩主・酒井公により奉納されました。
もともと観音様は一躰ですが、人それぞれの願いにあわせた姿となり、どんな人でも救おうとしました。
丑歳・未年 御縁年の縁起
6年に一度、即身仏である真如海上人の衣を新しく着せ替えます。その年は丑歳と羊歳。2021年は丑歳で、湯殿山の御縁年の年になります。
湯殿山は丑歳・未年御縁年の大変有り難い年にあたります。丑歳・未歳御縁年とは宇宙方程式の真理・即ち湯殿山宝前(御神体)は大日如来(胎・子宮を意味する)のお姿であります。
天・地・陰・陽・自然の法則により、私たち衆生すべてが如来の胎児として、この世に生まれた訳であります。同時に衆生すべての胎内に如来の種子が宿っていると考える。
古来から湯殿山は曼荼羅のお峰と言われ、金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅の二つが融合して両部曼荼羅となる。理と智の冥合である。その冥合体の右足(仏界)が丑・寅の方位、胎蔵界右足(仏界)が未・申の方位位置しているので、丑歳と未歳が湯殿山の御縁年に定められ、父母のお峰として言われたのであります。
胎内巡り
湯殿山は住時女人禁制の山で雪深く参拝が難所の霊場であった。そのため、女性や老人は湯殿山に行けないため、湯殿山の山中に祀られている同じ仏さまを大日坊に祀り、湯殿山に行かずとも同じご利益が得られるようにと、すべての人たちの礼拝所となり「女の湯殿山」として全国から参拝者が訪れた。
連絡先
住 所 | 山形県鶴岡市大網字入道11 |
アクセス | 山形自動車道 月山ICから車で40分 山形自動車道 庄内あさひICから車で15分 |
駐車場 | 50台 |
問い合せ | 0235-54-6301 |
拝観料 | 大人 500円 中高生 400円 小学生 300円 (30名以上団体割引あり) |
御朱印 | 有り |
H P | www.dainichibou.or.jp |